【インタビュー】氷河期世代採用の現場を知る by アコース株式会社
【会社プロフィール】
米原市に本社を構える、TOA株式会社(東証1部上場)の生産事業場として、音響機器を中心とした商品企画・設計と製造を主力とするメーカー。働きやすさや従業員サポートが評価され、くるみん認定企業や、ユースエール企業、滋賀県女性活躍推進企業認証などを受ける。
1. 就職氷河期世代の従業員をどのように評価されていますか?
事務職で働く同世代の人たちも含めて、みな大変仕事熱心でがんばっていると思います。その方がこれまでに経験してきたことや、能力などを見て、配属しており、40代になってリーダーになったり、部課長になる者も出てきているなど、戦力として活躍してくれていると思います。
また、就職氷河期世代は、これまで苦労してきたことや、すでに家族を持っていたり、自分の適性をある程度把握されている方も多いので、就職してからすぐに退職するという方も少ないと感じています。採用して早期退職されるリスクが少ないことは、採用するメリットだと考えています。
2. 採用選考時のポイントは?
就職氷河期世代だからと言って、特別に意識したことはあまりないですね。募集している求人職種に求められる職能や、経験にマッチしているか、面接でしっかりと時間をとって聞くようにしています。
就職氷河期世代の人たちは、コミュニケーション力が二極化している印象を受けており、社会人経験も20年ほど積んでくる中で、人付き合いも多く、様々な人と仕事上のコミュニケーションを図ってきた人も多いと感じている一方、コミュニケーションが苦手な方もいます。当社でも面接で話をしてみて、その方の適性に応じて、配属などを考えています。
3. 就職氷河期世代が職場で活躍できるために取り組んでいることがあるようでしたら、教えてください。
特に就職氷河期世代の受け入れや活躍のための制度というものはないのですが、当社では仕事をある程度任してもらえるという社風があります。職歴や年齢にかかわらず、仕事で力を発揮できる人に、部長や課長のポジションについてもらうようにしています。ですので、就職氷河期世代の人であっても、たとえその方が入社前に非正規の職歴が長かったとしても、入社して頑張っておられれば、しっかりと処遇していきたいと考えています。
また、昨今はコロナ禍の影響で、対面コミュニケーションは控えめとなっています。昼食も黙食ですしね。ただ、就職氷河期世代の人たちは、対面でのコミュニケーションを大切にされる方も多いと思いますので、新しく入ってこられた時には、しっかりと歓迎できる雰囲気作りはしていかねばならないと考えています。
4. 就職氷河期世代の人たちに対する考え方やイメージはいかがですか?
私も就職氷河期世代(現在41歳)で、就職活動が厳しかった実感を持っています。採用活動をしている中で、名前が通っている学校を出て苦労して現在に至っている方にも多くお出会いします。優秀な方が多くいる一方で、就職難だった頃の影響をひきずっている方もいます。意欲が高く、様々な経験を積んできた方が多いと思いますので、そうした方が一人でも多く、自分が納得できるキャリアを積めるようにと願っています。
5. 最後に一言お願いします。
私のまわりにも関東へ大学進学して、そのまま関東で就職し結婚している人も多くいます。そうした人は滋賀に帰ってくることはあまりありません。就職氷河期世代は、現在40代が中心になってきていると思います。滋賀は住むのによいところだと本当に思いますので、Uターン/Iターンで戻ってきて欲しいと思います。しがジョブパークに期待しています!
企業情報
会社名 | アコース株式会社 |
所在地 | 本社工場 〒521-0224 滋賀県米原市夫馬113番地 |
ホームページ | http://www.acous.co.jp/ |
事業内容 | TOA株式会社(東証1部上場)の生産事業場として、インフォメーション機器、コミュニケーション機器、サウンド機器等の企画・設計と製造 |