【イベントレポ】SJP未来塾特別版「モヤモヤ雑談会」第3回 北川雄士さん×吉本ユータヌキさん

モヤモヤ雑談会案内

イベントレポート担当ライターの近野です。

SJP未来塾の特別版、働きたくないと思っている方のトークラジオ「モヤモヤ雑談会」をオンラインで開催しました。

今回は、2025年2月10日(月)に開催された第3回、テーマ「これからのこと」のラジオの内容をレポートします。100件以上の事前質問があり、時間内に紹介しきれずうれしい悲鳴が上がっていました!

本イベントを運営している「しがジョブパーク」では、就職活動の中で一歩踏み出したい人を後押しするセミナー「SJP未来塾」を毎月開催しています。

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第3回「これからのこと」のゲスト講師は、株式会社いろあわせ代表でキャリアコンサルタントの北川雄士さんと、滋賀県在住の漫画家・イラストレーターの吉本ユータヌキさんです。

冒頭から話に花が咲き、大盛り上がりの90分でした。

おふたりの詳しいプロフィールは「まとめの下段」を確認してみてください。

求職者も企業も、ありのままで面接に挑んでほしい

吉本ユータヌキさんと北川雄二さんのラジオ風景
左が吉本ユータヌキさん、右が北川雄士さん

北川さんは人事、採用側の仕事もされていますよね。

僕、バイトの面接はたくさん受けてきたんですけど「自分が特殊な人でないといけないのかな」と思って嘘をついてしまうことがありました。できないことを「できる」と言ったり、自信ないのに「ある」と言ったり。

正直に話すのが良いですね。入社してから「できるんだよね?」と言われた時にどうしてもバレてしまうし、結局自分が困るので。始めから正直に「できません」と言った方が信頼されます。

ただ、面接の時に経歴やスキルを盛っても「ヤバい!がんばらないと!」と自分を奮い立たせられるなら、それはそれでOKだと思います。

なるほど!
そういう意味では、僕はできないけど「やる」と言ってしまって、なんとか形にしてきたところもあります。でも、正直に「できません」と言える、ありのままを受け入れてくれる会社に出会えるのが理想ですね。

実は、企業側も話を盛ってしまうことがあるんです。良い人が採用できないと困るから「うちはみんな定時で帰っているよ」とアピールするけれど、実際は残業する日もある、とか。
毎日意味もなく残業しているのは、嫌な人が多いと思います。一方で「残ってがんばる日もあれば休める日もある」といったメリハリのあるスケジュールなら、嫌でない人もいるはずです。

企業側も怖いんですよね。そういったお互いの恐れが減れば良いなと思っています。

それで入社する側が「入ってみたら聞いていたのと全然違った」「騙された」と感じてしまう話もよく聞きます。お互いにありのままで選考に臨んで、採用後のミスマッチがなくなると良いですね。

スキルよりも大切なのは、素直でいて努力すること

北川さんの思うマッチングで大切なこと
北川さんのお話より独自に作成

吉本さんが漫画家になられたのは、異業種への転職ですよね。スキルに自信はあったんですか?

ありませんでした。始めは、漫画を描くことを仕事ととらえていなかったです。会社員として働きながら空いた時間で漫画を描いていたら仕事が増えていって、割合が逆転しました。

なんなら、今も自信はないです。「どうしてお仕事いただけているんだろう」と思いながらやっています。そのモヤモヤを毎日抱え続けるのもしんどいので、自信のあるなしは別にして「『頼みたい』とクライアントに思ってもらえているんだから良いかな」と思うようにしています。

自信はなかったけれど、やっているうちに形になったんですね。ご自身に自信があるかどうかはさておき、吉本さんの自分の中で飲み込もうとしている姿勢が大切だと感じています。

採用側はスキルも確認しますが、それ以上にその人の考え方やコミュニケーションのスタイル、性格などの比重をより大きく見ています。企業とのマッチングで大切なのは、相性が良くて、素直で努力しようとする姿勢が伝わることかな、と。

ピラミッドで考えていただきたいのですが、土台となる1段目はコミュニケーション。価値観や相性も含めたもので、無理をしてもどうしようもない部分です。2段目が素直さと努力する姿勢。会社に入るなら、何かしらその会社のノウハウや先輩の技があって、教えてもらう・盗むことになります。批判的に言うばかりではなく、まず受け入れる素直さが大切です。その上で努力するからスキルが身につくんだと思っています。

反対に、スキルや自信を持っている人の方が合わない可能性もありますね!

自分のアシスタントを雇うことを想像してみたんですが、たくさん漫画を描いてきた人と全くやったことがない人なら、経験のある方がうれしいです。ただ、経験があるが故にやりたいことがしっかりあり、うまく噛み合わないことがあるなら、初心者の方でも「どうしたら良いですか」と聞いてくれる人と一緒にやりたいな、と思いました。

それはありますね。プライドや実績があるからこそ、新しい会社でのやり方を受け入れられないと、一緒に仕事をするのが難しくなります。
スキルを持っている人が素直で謙虚だと、もう最強ですね!

だからこそ先ほどの話で、自分のことを盛ってしまうのは「もったいないな」と思います。素直ではなく、強がっていることになるので。求職者も企業側もありのままに自分を出せたら、ミスマッチも減って、働くのがちょっと楽しくなったり、働く自信がない人が減っていったりするんじゃないかなと思います。

そうですね!
素直な自分の気持ちを出すのが難しい人や自信がない人は、一度キャリアコンサルタント相手に練習できたら良いなと思います。

僕も経験があるのですが、話を聞いてくれる人がいて、実際に話を聞いてもらえると、蓋をしていた気持ちが少しずつ出ていく感じがあります。これが、キャリア相談の時に自分の気持ちの中で起きることなのかな、と思います。

それは良いですね。

キャリアコンサルタントのやることは、聞くこと。求職者の話に耳を傾けながら頭の中を一緒に整理するイメージです。例えば「やりたいことがないんです」と言われたら「いつからそう思っていますか?」「そう思い始めたきっかけは何ですか?」と詳しく聞いていきます。純粋に質問を投げかけていくと、本人が自覚していない大事にしていることや得意だと思っていることが出てくるんです。

ありのままのことでも、言い方次第で印象や評価が変わる側面もあるので、どうやったら今の自分の状況を伝えられるのかを整理できる機会にしていただけたら、と思います。

滋賀県のジョブカフェ『しがジョブパーク』では、無料でキャリアコンサルタントがキャリア相談を行っていますので、ぜひご利用ください。

ー最後に一言、お願いします。

1回の配信に申し込みが500件、質問が100件とあるのは、この奥に本当に多くの方が近いことで悩んでいらっしゃる、つまり社会の縮図なのだと思います。『モヤモヤ雑談会』に参加してくださった人たちに変化のきっかけが提供できたなら、これからもその奥にいる多くの方をイメージしてメッセージを届けたい、と改めて感じました。
トラブルがあった中、オーディエンスのみなさまのやさしさに、感謝いたします。ありがとうございました。

『モヤモヤ雑談会』の3回を振り返ると、仕事の悩みが尽きないのはもちろん、生きる・生活していくことについてじっくり向き合い、考えるイベントでした。僕自身もゲストのみなさんと3回にわたって話せたおかげで、これから進む方向が少し見えたかな、と思います。
お付き合いいただき、ありがとうございました!

参加者の感想・気づき

就活にしても実際の業務中にしても良いように見せようとせず、素直に不安なことは不安だと伝えようと思いました。(視聴後アンケートより)

年齢で飛び込むことを恐れがちなのですが、まずは踏み出してみたいと思いました。その先はどうであれ、何かは変わる!素直な思いのまま進みたいなと思いました。(視聴後アンケートより)

キャリアコンサルタントの方との具体的なやり取りを知れて面白かったです。とにかくのんびりとした雰囲気が、肩肘張らずにゆるっと聴けて良かったです。しがジョブパークに行って転職の相談をしようかな、と思えてきました。(視聴後アンケートより)

まとめ|蓋をしていた気持ちを少しずつ出していこう

モヤモヤ雑談会」第3回では「これからのこと」をテーマにゲスト講師のおふたりのトークを聞きました。

採用側のお話から、実際に選考で役立つ情報であり、選考に潜む課題を知ることができました。視聴者に寄り添った受け答えでおふたりが進めてくださったおかげで、少し自分の気持ちを話してみようと思えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本イベントを運営している「しがジョブパーク」では、他にも求職活動で一歩踏み出すためのセミナー「SJP未来塾」やイベントを開催しています。

しがジョブパークのホームページで、気になるイベントを探してみてください!

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演者の紹介
北川雄二さんのアイコン

株式会社いろあわせ代表取締役、しがジョブパーク統括。兼『就活おせっかいおじさん』。ひと・もの・まちの「魅力の再発見」をキーワードに、滋賀ではたらくことや暮らすこと、未来の社会がちょっとでもを前向きになればとあれこれ活動中。人事の皆さんがあたたかい面接ができるようになればと、「人事のいろ面接ハンドブック」を2024年に自主出版。

吉本ユータヌキさんのアイコン

滋賀県在住の漫画家、イラストレーター。1986 年大阪生まれ。2020 年に「漫画家やめたい」と落ち込んでいたタイミングでコーチングと出会い、雑談を繰り返すうちに「他人の期待に応えるために漫画を描くことに苦しみを感じていた」と気づく。1年かけて「自分の描きたいことを描く」へと少しずつ変化し、それ以降「気にしすぎ」な人が少しでも気楽に生きられるヒントになる作品をつくりたいと思っている。著書に『あした死のうと思ってたのに』(扶桑社)、『「気にしすぎな人クラブ」へようこそ』(SDP)がある。

(記事執筆:近野)

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