【DX強化 取り組み事例のご紹介(2):高島市/建設業/B社】

DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる昨今、多くの企業がその第一歩をどこから踏み出すべきか模索しています。「しが経営変革ゼミ(DXコース)」を受講し、専門家による支援を受けた企業に、参加の背景から現在の取り組み、そして未来への展望を伺いました。
① 企業概要
高島市/建設業/B社
②経営変革ゼミ(DXコース)に参加した背景と課題感
私たちの会社では、長らくアナログな業務スタイルが定着しており、それに伴う「属人化した業務プロセス」が大きな障壁となっていました。特に、業務効率の低下や情報共有の停滞には強い課題感を感じていました。
具体的には、全部署間での情報連携が遅れること、紙ベースでの管理が根強く残っていること、そして何より「経験や勘」に過度に依存した業務運用が常態化していました。これらは、ミスを誘発するだけでなく、組織としての成長を阻害する要因となります。これらの課題を抜本的に改善し、生産性の向上、および業務の標準化・可視化を推し進めるために、DX推進が不可欠であると判断し、受講を決めました。
③ 自社で取り組んでいるテーマ
大きく分けて3つの柱をテーマに掲げています。
- 社内情報共有の仕組みづくり
クラウドの活用やデータの一元管理を進め、「誰が・いつ・どこでも」必要な情報にアクセスできる環境を構築します。 - 業務フローの見直しと標準化
「この人にしか分からない」というブラックボックス化した業務をなくし、プロセスの再構築を図ります。 - 若手でも業務を遂行できる仕組みづくり(属人化の解消)
ベテランの経験に頼り切るのではなく、標準化された仕組みによって、経験の浅い若手社員であっても着実に業務を遂行できる組織を目指しています。
④ 現在のテーマの取り組み状況について(上手く行っているところ)
まずは、DXゼミを受講をキッカケに「DX推進チーム」を立ち上げました。
そして、限られたメンバーによる試験的な運用をスタートしビジネスチャットやGoogle ドライブ、Dropboxといったツールの活用を開始しています。
これにより、情報共有のスピードを向上させることができました。現場においても、一部の部署からではありますが、クラウドデータ管理を用いた報告や写真共有がリアルタイムで確認できるようになり、作業効率が目に見えて改善されています。「現場で起きていることが、その瞬間に共有される」というスピード感は、これまでの環境では考えられなかった大きな成果です。
⑤ 現在のテーマの取り組み状況について(上手く行っていないところ)
試験的な導入で成果が出ている一方で、全社的な展開にはまだ至っていないのが現状です。大きな課題は、現場ごと、あるいは担当者ごとに「運用方法のばらつき」がある点です。また、新しいツールへの理解度やITリテラシーには個人差があり、活用レベルに差が出てしまっています。これらを是正するための「会社としての方針」や「ルール整備」が追いついていないことも、今後の大きなハードルであると認識しています。
⑥ 今後の展望やチャレンジしたいこと
今回の取り組みを「単なるツールの導入」で終わらせてはいけないと思っています。DXの真の目的は、業務プロセスそのものの改善にあると考えているからです。
今後は、全社共通の業務フロー整備とデータ活用をさらに強力に推進し、生産性向上と働き方改革を同時に実現していきます。また、トップダウンだけでなく、現場からも「ここをもっとこうしたい」という改善提案が自然と湧き出てくるような、前向きな組織風土づくりにも取り組んでいきたいと考えています。

「経験と勘」というアナログの強みを活かしつつ、それを「仕組み」というデジタルの力で標準化しようとする同社の姿勢は、多くの企業にとっても良いモデルケースとなると感じました。現場の小さなストレスを取り除くことから始まったこの改革が、全社を動かす大きなうねりになることを願っております。
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